2024.09.27

長時間発酵で小麦の香り豊かなタルティーヌ「よりみちぱん」

JR膳所駅から徒歩5分ほど、ときめき坂から、少し脇道に入った場所に「よりみちぱん」はあります。老舗ベーカリーチェーンで約10年腕を磨いた店主•前野邦雄さんが妻と共にここで店を開いたのは、2016年4月のこと。

店名は、当時、営業していた西武大津店（2020年8月に閉店）への買い物の行き帰りに「寄り道をするように訪れてもらえたら」との思いから。そしてもうひとつ、前野さん自身が寄り道好きだから、ということにも由来しているそう。「旅先なんかでも、ルートを外れて歩いた先で、思いがけない発見があるとうれしいですよね。パンって、派手さはない日常の食べ物ですが、暮らしの中で、そんな風にちょっとした喜びを与えられるものだといいなと感じています」と前野さん。

人気商品のタルティーヌは、スライスしたパンに具材をたっぷりのせ、チーズがとろけるまでもう一度焼いたボリューム満点のオープンサンド。ベースには、長時間発酵で小麦の味と香りを最大に引き出した同店自慢のバゲットを、サンドイッチ専用に細めに焼き上げて使っています。定番の「明太ポテトチーズ」（248円）のほか、夏場なら「そら豆とベーコンのタルティーヌ」（270円）など、旬の野菜を使ったタルティーヌも登場。食事として、また「お酒にも合う！」　と評判です。

また2024年の「本屋大賞」を受賞した小説「成瀬は天下を取りにいく」の作品中に登場したことで一躍有名になったのが、「塩パン」（216円）。オープン時からあった商品ですが、最近は聖地巡礼スポットとして、塩パンをお目当てに来店する人も増えたとか。北海道産の有塩バターを使った生地に、ライ麦を少し加えることで“サク感”を出しています。シンプルながら、これはやみつきになりそう。

「おいしそうな素材と出合ったら、どんどん商品に使ってみるのが僕のスタイル。同じものを作り続けるより、常に進化させたいという性分なんです」と話す前野さん。常時店頭には50～60種のパンが並びます。おいしい発見を求めて、寄り道を散歩を楽しんでみては。




「塩パン」の焼き上がりは午前11時頃。「メロンぱん」（216円）は外はカリカリ、内側はしっとり


ナチュラルな雰囲気の明るい店内。陳列棚にずらりと並ぶパンに思わず目移りしそう


かわいらしいロゴが描かれた看板が目印。店の前には小さなテラス席も


＜営業データ＞
住所／大津市馬場1-11-34
電話／077-572-6029
営業時間／8：00～17：00 ※売り切れ次第終了
定休日／日曜 ※月に1～2回月曜休、ほか不定休あり
駐車場／1台　※店の前に駐車可





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