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2023.11.24

日吉大社の神猿(まさる)さんが和菓子に変身!「大杉茶屋」



比叡山の麓、延暦寺の門前町として栄えた坂本。穴太衆積みの石垣が続く日吉大社の参道は、山から下りた老僧の住まいが発祥の里坊(さとぼう)が点在し、趣深い表情を見せます。その一角に、どこか懐かしいひなびた店を構えるのが「大杉茶屋」です。

名勝庭園で知られる里坊・旧竹林院と、日吉大社の拝観受付がともに目の前という抜群のロケーションで、蕎麦と甘味がゆったり味わえる同店。親子二代にわたって参拝客や地元の人に愛されてきたこの店に、注目の新スイーツがお目見えしています。

この秋(2023年11月)登場したばかりの「五猿焼(ごえんやき)」(お茶付き・500円)は、日吉大社の神の使いで魔除けの象徴でもある神猿(まさる)さんがモチーフ。バターと和三盆を使ったカステラ生地と、北海道産小豆で作る優しい甘みの粒餡がしっとり口の中でほどける味わいがたまりません。

思わずほっこり笑顔になる愛らしい形は、「見ざる・聞かざる・言わざる・思わざる」の4ポーズに鳥帽子をかぶった神猿さんを加えた5種。平安時代中期の高僧・良源が、日吉大社への祈願を込めて詠んだと言われる和歌「見ず聞かず いわざる三つのさるよりも 思わざるこそまさるなりけり」にもちなんでいるそう。

お土産(テクアウト5個入り・450円)に持ち帰っても喜ばれそうですが、せっかく現地まで足を運ぶなら、店内でゆっくり味わうのもおすすめ。窓辺の席に座れば、色づく木々に彩られた趣ある町並みと甘味が一度に楽しめます。あえてBGMも流さない静かな室内では、時間もゆっくり流れていくよう。

「せっかくなので、流れる水や風の音を感じていただきたくて。町の歴史や文化にも触れてみてください」と店主の黒川美紀子さん。秋色に染まる日吉大社や坂本の町の散歩がてら、ふらりと立ち寄ってみては。



名物・蕎麦の一番人気、「とりなんば」(900円)は鶏肉の旨味と甘めの出汁の相性が抜群。小鉢と塩昆布付きの「金時豆のおこわ」(380円)もセットにできます



木の梁が印象的な店内には、黒川さんのお父様が信楽の土で制作した陶芸作品を展示。滋賀県の特産品の販売も行っており、眺めているだけでも楽しめます



伝統的建造物群保存地区に指定された風情のある街並みに溶け込む、田舎家のような店構え

<営業データ>
住所/大津市坂本5-2-6
電話/077-576-7730
営業時間/10:00~17:00
定休日/水曜日・ほか不定休あり
駐車場/3台



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